食の文化交流グループ
世界で高まる日本食ブームを背景に、ロシアでも日本の食文化に対する興味は強まっています。今回は、モスクワ、サンクトペテルブルク、サマラ、ロストフ・ナ・ダヌーから計25名の調理専門学校生・大学生・教師を招聘し、京都の料亭で日本料理について学ぶとともに、日本海の海産物豊富な富山県で日本人学生との食文化を通じた交流を行いました。また、富山大学でロシア語を勉強する日本人学生との交流、日本文化を理解するための能・茶道体験、港付近での食材見学、名所旧跡の視察も行い、多角的に日本を見ることのできるプログラム内容となりました。ロシアの食文化を紹介する機会もありました。
富山県立雄峰高校専攻科調理師養成課程の授業にお邪魔して日本人の生徒さんと一緒に、烏賊やバイ貝のお造り、野菜の天ぷら、煮物の調理の仕方を日本人生徒とともに学び、その後数人の班に分かれて実習。雄峰高校では、盛大な歓迎会に始まり、事前に簡単なロシア語会話集をこの日のために生徒に配布して挨拶をロシア語で準備しておいてくれるなど、学校をあげての歓迎ムードがロシア人参加者に大変喜ばれました。
雄峰高校の紹介で、富山市内の包丁屋さん「スケナリ」を訪問。本格的な鋼の包丁を製作している工場も見学しました。小さいものでも、ロシア人青年にとって決して安い金額ではありませんが、「日本の包丁はロシアでは高価だから」とほとんどの参加者が包丁を購入。一人で三丁購入する教師もいました。また、砥石も大人気。これもロシアでは高いらしいです。
南砺福光高校は、普通科および国際科の高校で、先日の専門学校とは違い、家でもあまり料理をしないという生徒もいる高校生と、それぞれの国の料理を紹介しあうという内容で交流が行われました。ここでも、高校側から盛大な歓迎を受けました。この日のためにロシア人参加者は俄然気合いを入れ、日々打ち合わせを重ね、メニューを検討。ロシアの代表として、料理専門家として、恥ずかしいことは出来ないという思いがあるようでした。
議論を重ねた末に決まったのは、オクロシュカという冷たいスープ。
レシピのプリントをインターネットの翻訳サイトを通じて自作し、当日配布。ここでは、ロシア青年が料理を日本人生徒に教える立場になって、生き生きと料理していたのが印象的でした。
オクロシュカのスープは、ケフィアが手に入らず、無糖のヨーグルトで対処。ロシア人大満足の出来栄えでしたが、日本人生徒はとても不思議な表情で試食していました。日本からはお好み焼きを紹介。しかし、日本人生徒もお好み焼きの作り方をよく分かっておらず、混乱するグループも。それでも最後には何とか日露合作お好み焼き完成。ロシア青年が自力で作成したオクロシュカのレシピを、掲載します。ネット翻訳のため、少し日本語が不自然なところもありますが、意味はわかります。ミネラルウォーターは炭酸水です。是非、一度お試しください。
関連タグ
オススメ記事
All right reserved, Copyright(C)
Japan Russia youth Exchange Center 2000-.