ロシアジャーナリストグループ
G8北海道洞爺湖サミットに先立ち、モスクワからジャーナリスト(新聞社、通信社の記者)11名を招聘しました。そのほとんどが20代の若手ジャーナリストのグループです。
一行は、前半を東京、後半を北海道で過ごし、今回のサミットの主要テーマである環境問題に取り組む機関を視察したり、サミット会場を実際に訪れたりしました。
また、この機会に日本とロシアの経済協力や北方領土問題について関係者との面談を行ったり、羅臼から船で北方四島近くまで行ったりと、盛りだくさんの内容の8日間の滞在となりました。
この他、東京では、建設混合廃棄物をリサイクルする施設(株式会社 リサイクル・ピア)、レアメタル専門商社のアドバンストマテリアルジャパン株式会社、KDDIなどの企業を訪問したほか、(社)日本経済団体連合会、外務省、資源エネルギー庁、国土交通省においても取材を行いました。
4月18日より一行は北海道へ。洞爺湖サミットの会場となるウィンザーホテルやメディアセンターのほか、洞爺湖周辺の火山科学館、昭和新山を見学しました。また、北海道大学スラブ研究センターにおいて研究者の方々との面談をしたほか、北方四島元島民との交流も行い、領土問題を中心に積極的な意見交換が行われました。4月20日、北海道滞在の最終日には、知床半島まで移動し、船で半島沖まで行き、霞の向こうに国後島を眺めて来ました。
元島民の方々の島での懐かしい思い出、隣人のソ連人との共生の記憶、島から追い出された時の体験談、墓参やビザなし交流や人道支援などを通じて、今も続く北方四島との交流の現状についてのお話に耳を傾ける。この後、ロシア人ジャーナリスト達からは、元島民の方の気持ちに配慮しつつも、率直な意見や質問が寄せられた。元島民の方々の年齢が70代から80代なのに対し、ロシア人ジャーナリストは20代がほとんど。ジャーナリスト達にとって、領土問題を再認識する機会だった。
一行の最後の訪問地は羅臼のビジターセンターでした。行政が自然保護に力を入れている地域です。漁業の盛んだったこの地域で、漁獲高が激減している問題には、ロシアのトロール船による漁法が関係していると言われています。また、漁船がロシアによって拿捕されるという不幸な事件が起こった地域でもあります。こうした話を現場の日本人から聞いたことは、彼らにとって印象深い経験となったようです。
一行はその日のうちに東京に移動し、翌日にはモスクワ行きの飛行機に乗り帰国しました。その後、ジャーナリスト達はロシアの各新聞紙上に洞爺湖サミットに関する内容をはじめ、北方領土問題を特別に取り上げる記事などを執筆しました。
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