-ロシアの教室から-

「アストラハン国立大学外国語学部へご招待」 (アストラハン国立大学 桜場由希教師)
2020年1月28日

アストラハン国立大学は、南ロシア地域で数ある大学の中でも大きな総合大学の一つと言えます。
20学部65学科からなり、多くの学生が当大学で専門分野を学んでいます。しかし、学部数が多いことから、外国語学部の学生はメインキャンパスとは別に、外国語学部の建物で勉強しています。

そこで、今回はアストラハン国立大学の外国語学部の建物とその中の様子をお伝えします。

筆者は寮から外国語学部まで、主にバスで通勤します。外国語学部の建物は町の中心にあり、仕事がない日もよく同じバス停を利用しています。30分程で町の中心部に入り、下車したバス停から徒歩5分で、外国語学部に到着します。建物の中に入るためには、専用のカードがなければ入ることができませんし、警備員が常にセキュリティーに目を光らせています。



中に入ると、すぐ隣にクロークがあり、コートなどを預けることができます。冬は暖房が入っているため、室内で寒さを感じることはほとんどありません。教職員も学生も、ここで身なりを整えます。ここから大学での1日が始まると言ってもいいかもしれません。建物は4階建てとなっており、それぞれの階に教室があります。

エレベータは完備されておらず、学生も教職員も、1階から4階まで階段で上がることになります。1階で教室の鍵を受け取り忘れると、足が大変なことに…。

名前と使用時間、教室番号を記入して鍵を受け取ります。



2階は欧米言語のフロアとなっており、英語やドイツ語を専門とする学生が教室を利用することが多くなっています。教員が鍵を開けるまで、学生は教室に入ることができません。

さらに、2階には事務室があり、ここで時間割や教室の空き状況、試験の日程などを確認します。ここでは、職員が日々忙しく働いているため、少しぐらい遠慮せずに用件を伝えないと何十分も待たされることになります。

また、お昼になると、事務職員は全員一斉に休憩時間に入ります。日本で取り入れられている交代制ではないため、事務職員の結束力(笑)の強さを日々感じています。



そして、2階にはみんなが大好きな食堂があります。学生に人気のメニューは、ソーセージのパンとピザのパンだそうです。安くて手軽に食べられておいしいという、学生らしい理由が3つそろっていることからも納得できますね。

昼休みが極端に短いため、筆者もよく食堂のパンコーナーを利用します。もちろん、パンだけでなく、サラダや、お肉やお魚を使ったメインディッシュ、食後のお菓子やお茶まで幅広いメニューが準備されています。250ルーブルもあれば、お腹いっぱいになるのは間違いありません!



3階は東洋言語学科のフロアとなっており、中国語、トルコ語、ペルシャ語、アラビア語、日本語を学ぶ学生が集っています。

授業で使用する教室の大きさは大小さまざまで、プロジェクターが完備された大きな教室もあれば、ゼミ形式で少人数でも授業ができる小さい教室もあります。日本の大学とは違い、授業を行う教室は日によって変わるので授業のはじめはどんな教室が割り当てられるか、毎回ドキドキさせられます。



4階の教室はどの学科の授業でも使われることが多く、教室の数も多くなっています。
授業は朝8時半から、夕方の5時まで行われます。夕方5時を過ぎると、子ども向けの外国語講座が始まるため、大学生とは違ったにぎやかな声が響き渡ります。

少しでもアストラハン国立大学に興味を持っていただけたでしょうか。

日本からは遠く離れたアストラハンですが、日本語・日本文化に興味を持ち、今日もここで一生懸命日本語を勉強している学生たちがいます。

アストラハンの所在地

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