極東ロシアは「日本に一番近いヨーロッパ」と言われています。
実際に生活しているとあまりヨーロッパの雰囲気は感じられませんが、ここウラジオストクでは、スーパーで日本の調味料が売っていたり、普通のお店の店員さんが日本語で話しかけてくれたりと、色々な面で日本を身近に感じることができます。
トカレフスキー灯台。冬は海が凍るので、灯台の向こう側にも歩いて行くことができます。運が良ければ野性のアザラシに会えることも。
私が派遣されている極東連邦大学は、ウラジオストクの市内からバスで約1時間のル―スキー島という島にあります。
広大なキャンパスの敷地内には、講義棟、11の大学寮、5つのホテル棟、スポーツ場や雑木林などが広がっており、冬になるとスケートリンクも登場します。
そして、多くの学生がこの大学で日本語を勉強し、毎年複数名日本へ留学しています。
A棟の外観。展示会や国際会議なども行われ、お土産物屋さんで大学グッズを買うことができます。
今回は、3年生の授業で行った交流授業について紹介します。
コロナの影響で以前よりは少なくなっているものの、ウラジオストクには留学や仕事のため多くの日本人が来ています。ですが、意外にも大学で日本語を学ぶ学生たちは直接日本人と交流した経験が少なく、ネイティブ教師以外とはほとんど話したことがないという人が多いのです。そこで、ロシア語を学ぶ日本人留学生と、日本語を学ぶロシア人学生の交流の機会を設けるため、3年生の各クラスで交流授業を実施しました。事前に少人数のグループを作り、学生主体で話すテーマを決め準備してもらい、当日は各グループに2~3人の日本人に入ってもらいました。それぞれのグループで、地域ごとのステレオタイプ、日本語学習方法、好きな音楽グループ、出身地やおすすめの旅行先など、日本やロシアについて和気あいあいと意見交換をしていました。計4回の交流授業を行い、合計18名の日本人の方が来てくださいました。
授業後、数人に感想を聞くと、
「最初は緊張したけれど、たくさん日本人の知り合いができてうれしい」
「自分が思っていたよりも、日本語で話を続けることができて自信がついた」
「とても素晴らしい機会で、楽しかった。またすぐ交流授業をしてほしい」
といったコメントが出てきました。実りある交流会となったようで良かったです。
今回の出会いをきっかけに、ぜひこれからも交流を続けていってもらえたら嬉しいです。