日露学生フォーラム

2012年度 日露青年交流事業
「日露学生フォーラム2012」


モスクワ国立大学の受け入れで、第5回日露学生フォーラムが行われました。例年になく寒い冬となったモスクワ。フォーラム会場となった中央図書館では、29名の日本人学生が、ショーミン副学長をはじめ、多くの学生に温かく迎えられました。4つの分科会では、メンバー以外の傍聴者も議論に参加し、熱いフォーラムとなりました。

スポーツプログラムではバスケットボールで一緒に汗を流し、文化プログラムでは学内の博物館を見学してモスクワ大学の歴史に触れ、本館ホールで開かれたスヴェトラノフオーケストラのコンサートに招かれて、素晴らしい演奏を堪能しました。

日常生活では関わるチャンスが少ないロシアの学生との交流は、これまでの価値観や人生観にも大きく影響するできごとでした。次回は、日本で開催を予定していますが、次につながる充実したプログラムとなりました。


●テーマ

全体テーマ: 「日本とロシア:未来への協力」
 分科会テーマ: A. 日露関係とアジア太平洋地域協力
 分科会テーマ :B. インターネット社会に生きる:ロシアと日本における現代社会の社会問題
 分科会テーマ :C. 教育・科学分野における日露協力
 分科会テーマ :D. ビジネス分野における日露協力

●日程

11月29日(木) 事前勉強会
 12月17日(月) 成田発、モスクワ大学寮入寮
 12月18日(火) 日露学生フォーラム(開会式、基調報告、分科会A・B)
 12月19日(水) 日露学生フォーラム(分科会C・D、総括会議、閉会式)
 12月20日(木) スポーツプログラム、文化プログラム、コンサート
 12月21日(金) モスクワ市内散策、モスクワ発
 12月22日(土) 成田着

●11月29日(木)

日本側参加者が一堂に会し、ロシア情勢や日露関係に関しレクチャーを受けた後、分科会ごとに分かれて、日本人参加者間で意見交換し、議論の進め方を検討しました。参加者は非常に積極的で、基調報告者や分科会リーダーの選出に際して、自ら手を挙げる様子からも意気込みが感じられました。

●12月17日(月)

いよいよロシアに出発です。今年の冬は例年になく寒いと聞いていたので、みな重装備です。残念ながら病気で1名参加できませんでしたが、ほとんどの参加者にとって未踏の地であるロシアに期待が膨らみます。

シェレメチェヴォ空港では、モスクワ大学の学生たちが出迎えてくれました。渋滞もあり、バスで3時間近くかかって学生寮に到着しました。


●12月18日(火)

まつ毛も凍るマイナス20℃の気温、空気を吸い込むとのどがピリピリします。大学のカフェテリアで朝食をいただいた後、フォーラムの会場となる中央図書館まで歩いて10分。学生たちはロシアの冬を味わいながら会場へ向かいました。
※フォーラムプログラム(モスクワ大学作成)はこちらです。

               

プログラム 


開会式では、モスクワ大学ショーミン副学長より、今回のフォーラムは学生間の交流にとどまらず、日露関係の発展につながるものであり、東日本大震災被災者をサポートするなど、苦しい時も楽しい時も頼れる友人となるような友好関係を作りたいとの歓迎の言葉が述べられました。日本側は、外務省欧州局ロシア交流室野口室長から、日露関係はこれまで必ずしも良い時ばかりではなかったが、そのことが今後の日露関係を真剣に考えるきっかけともなっており、今後は国際環境の中での二国間関係を考えるべきであるという挨拶がありました。


基調報告では、ロシア側のラエフスキー心理学部学部長顧問から、日露文化の違いは大きいが接点も多くあるので、青年交流が日露関係の架け橋となるべく、このフォーラムではより多くの接点を見つけて一緒に橋を築こうという呼びかけがありました。日本側からは参加者の山脇大さんが経済分野での日露協力に触れ、アジア太平洋地域においては両国の協力体制の確立が不可欠であるという報告を行いました。 双方とも、報告者自身がロシア語・日本語を交えての報告でした。
※日本側基調報告は、こちらをご覧ください。

       

基調報告(日本語) 

基調報告(ロシア語) 


分科会に分かれてからは、日露双方のリーダーが進行役となって会議を進めました。初日は、分科会AとBのみが行われ、分科会CとDの参加者は、A・Bの分科会を自由に傍聴する形で参加しました。
事前に連絡を取り合って打ち合わせることができないまま本番に臨みましたが、日露双方ともレベルの高いプレゼンテーションが準備されていました。事前に日露の学生同志がコミュニケーションを取ることによって、より一層議論を活発化させることが今後の課題です。


●12月19日(水)

前日に引き続き、今度は分科会CとDが開かれ、分科会A・Bの参加者は自由にプレゼンテーションを傍聴しました。傍聴者からも質問が出るなど、活発な分科会となりました。総括会議では、日露双方のリーダーが協力してそれぞれの分科会の報告を行いました。
※各分科会の総括は、こちらをご覧ください。

分科会A 

分科会B 

分科会C 

分科会D 



閉会式では、ショーミン副学長より日露双方の参加者に一人ずつ額入りの修了証が授与されました。日本にはない嬉しいサプライズでした。
終了後、中央図書館にあるカフェテリアで、立食パーティーが開かれました。2日間のフォーラムですっかり打ち解けていた学生たちは、大いに盛り上がりました。


●12月20日(木)

この日は、スポーツ&文化プログラムでした。午前中はバスケットボールで汗を流し、そのあと、大学内の博物館を二か所見学しました。図書館内の博物館ではモスクワ大学の歴史に触れることができ、本館の地質学博物館の工夫を凝らした展示には、長い歴史を感じさせるものがありました。

夜は、本館ホールで行われたスヴェトラノフオーケストラのコンサートに招待され、ロシアの現代音楽作曲家シチェドリンの音楽を鑑賞しました。シチェドリン氏ご本人と現代最高のバレリーナと呼ばれるマイヤ・プリセツカヤ夫人もいらしていて、観客からは盛大な拍手が沸き起こっていました。開演前には、同じくこのコンサートに招待されていた在ロシア日本大使館の原田大使ご夫妻を大学入り口でお迎えし、ご挨拶することができました。



●12月21日(金)

この日も気温は-20℃。はじめにクレムリン、赤の広場、救世主教会、グム百貨店を見学しました。クレムリンではガイドさんが説明してくれましたが、寒さのため、屋外では説明に集中できず申し訳なかったと思います。途中でモスクワ大学の学生も合流して、赤の広場やグム百貨店の散策を楽しみました。昼食は、モスクワ大学アジアアフリカ諸国大学の学食で昼食を取りました。学食とは思えない立派なレストランに皆感激しました。昼食後、救世主教会を見学して空港に向かいました。わずか数時間の市内散策でしたが、新しくできたロシアの友人たちとの時間は、かけがえのないものでした。
次回、日本での再会を約束して、シェレメチェヴォ空港から帰国の途に着きました。

4日間過ごした学生寮での生活も、初めは若干の不便さはあったもののすぐに対応してもらうことができ、それもロシアの一部としてロシアの学生生活を経験することができました。滞在中の食事はすべて大学のカフェテリアで用意され、代表的なロシア料理を味わうことができました。定期試験直前の忙しい時期だったにもかかわらず、20名以上のモスクワ大学の学生が分科会に参加し、傍聴者としても20-30名が参加してくれたことは忘れられません。空港の出迎えから見送りまで付き合ってくれた学生たちのホスピタリティーは、日本でロシアの学生を迎える時にも見倣いたいと思います。

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